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SEO対策の基本と「検索エンジン」の仕組み、なぜ検索に順位があるのか

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「検索」とは簡単にいうと、

ユーザーが「こういうものを探している」とリクエストを飛ばす。それに対して検索エンジンが「もしかしてこれですか?」と候補を返す

というしくみです。

そこで検索結果に狙ったページを載せるには、まず最初に検索エンジンに「このキーワードとこのページは関連がある」と思ってもらい、候補として選んでもらう必要があるわけです。

これに近道はありません。

なぜならGoogleは「何をもって「関連がある」と判断するか」という、肝心要の条件を公開していないからです。

ちなみにこの条件のことを「検索アルゴリズム」といいます。

まず最初に何を知るべきか

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Search Engine Optimization(Organization)、SEOとは、検索順位を上げる ことではありません
広義には「検索結果を最適な状態にすること」を意味する言葉です。

誰にとって最適か? → 当然「検索したユーザーにとって」です。

つまり検索を行った人が探しているものが見つかる、言い換えると検索者が探しているものを提供する(できる)コンテンツを作らないと評価されないということです。

探していたものが見つかったことでCTRが上がり(SEO/SEMの領域)、関連コンテンツへ誘導することで閲覧ページ数やCVRが増え(LPO、EFO、コンテンツマーケティングの領域)、CVやコメントが蓄積されることでページに対する評価が上昇し(ページランク上昇)、最終的に検索順位が上がるという流れです。

個々のページの評価を少しずつ上げていくことで、ドメイン単位、サイト単位で評価が蓄積されていきます。この影響はミドル以上のワードの検索順位に表れます。(後述)

現状この部分を勘違いしている人がとても多く、そのほとんどが「自分たちが保有するコンテンツをより多くの人に届ける手段」としてSEOを活用しようとしています。

これはまるで手順が逆です。既にあるものを届けるのではなく、まだ持っていないものを見つけやすくするのがSEOの本領です。
(既にあるものを届ける手段としてはSEMが適しています)

SEO … Search Engine Optimization、検索エンジン最適化
SEM … Search Engine Marketing、リスティング広告など
LPO … Landing Page Optimization、ランディングページ最適化
EFO … Entry Form Optimization、エントリーフォーム最適化
コンテンツマーケティング … 端的にいうと「収益に繋がる顧客の行動を促進するコンテンツを作成するためのビジネスおよびマーケティング手法」、つまりコンテンツ作りのノウハウ

カテゴリを問わず世界中の多くのウェブサイトがSEOの役割を勘違いしているのが現状です。
これは検索結果を見ればすぐにわかるほど顕著です。

SEOの捉え方

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SEOとは「検索エンジンに正しい(=最"適")評価をしてもらう」ための作業を指します。

現状、世の中の99%のサイトは何らかのマイナス要因を持っていると考えて良いでしょう。それほどウェブサイトの設計、運用とは複雑でデリケートなものでもあります。

サイト内に残るマイナス要因を1つずつ解消し、「0」にする作業がSEOです。

つまり厳密にはSEOとは順位を「上げる(=プラス)」ための施策ではなく、低い評価(=マイナス)を正しい評価(=ゼロ)に「戻す」作業を指します。

周りがマイナスだらけだから相対的に順位が上がったように見えるだけで、実はSEO対策でサイトにとって「プラス」になる要素はほとんどないと言って良いでしょう。
※厳密には、正しい評価を得た状態を長期間維持することでプラス評価が蓄積されていくことになる。が、これはSEO"対策"の範疇ではない。

むしろ意図的に順位をいじろうとする(=影響の大きい)対策法は検索エンジンに嫌われやすい傾向にあり、この傾向は年々強まっています。

この認識さえもっておけば、ガムシャラにキーワードを埋め込んだり被リンクを集める行為が如何に無駄な努力かも少しは実感できると思います。本来プラスにならない行為であるならば、やりすぎたことで却ってマイナスになるという理屈も少しは納得できるんじゃないでしょうか?

ただし、SEO対策は時間的、体力的、ともすれば費用面でも多大な負担が発生することが少なくないため、商用サイトなどは手間をかけて評価を戻すのではなく「ユーザーの目に留まりやすい位置を買う」、リスティング広告を好む傾向が強いです。

どんなキーワードを使っても高確率で「トップページ」がヒットするサイトはSEO観点で見れば落第

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おそらくはここが自然検索と有料検索(検索連動型広告)の最大の違いとなるのではないでしょうか。

リスティング広告を出していると混同しやすいかと思いますが、自然検索、ことにロングテールにおいてランディング先をトップページにするメリットは指名検索でもない限りほとんどありません。

なぜなら、トップページにはユーザーが探している「コンテンツ」が存在しないからです。そこに導くためのリンクならあるけど、それならリンク先のページに直接入れば良いだけ。わざわざトップページから誘導する必要はありません。

「検索→TOPにランディング→目的のページに遷移」と移動するよりも「検索→目的のページにランディング」と移動したほうがユーザーとしても楽ですし、最適といえます。

わざわざトップページを挟むのは二度手間を発生させているだけです。

※補足1:自動で目的のページに再誘導する「リダイレクト」すらSEOに関しては賛否あるため、それすらしない「内部リンクだけが存在するトップページ」にランディングさせることは好ましいとはいえない。

※補足2:テクノロジーの進歩によって高速なネット回線が広く普及したことでウェブの快適性はどんどん向上しているため、多少の"寄り道"は許容されるケースも……などという甘ったれた考えは絶対にNGです。テクノロジーの進歩にまるで逆行するかのようにあえて性能を落としたサービスが存在します。いわゆる3G/LTEなどのモバイル回線がそれで、PCより遥かに遅れて登場した最新デバイス(スマホ、タブレットなど)向けでありながら100Mbpsにすら遠く及ばない貧弱な回線を使っています。また無線特有の問題も多く抱えており、距離が短い(基地局から離れると性能が極端に低下)、強弱のムラが激しい(遮蔽物や混線)、切断が多い(帯域の境界などで頻発)など様々な要因から非常に不安定といわざるをえません。

極端な話、条件次第では現状のモバイル回線はADSL全盛期のPCよりも劣悪になり得るという認識を持つ必要もあると思います。

閑話休題:コンテンツとは?

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ここでいう「コンテンツ」の定義とは、「検索ユーザーが探している情報を含むページ」、または「それに最も近いページ」を指します。

たとえばiPhoneを購入したいと考えている人が「iPhone」という検索ワードを使ったとすれば、「iPhoneを購入できるページ」がコンテンツです。間違っても「iPhoneを扱っているショップやApple公式サイトのトップページ」ではありません。

ただ、iPhone購入前に色やカタチ、スペックなどの情報を集めようとしている人が「iPhone」という検索ワードを使った場合は「iPhoneについてできるだけ詳しく紹介しているページ」になります。

つまり検索結果に表示されるにふさわしいコンテンツとは、検索した人の意図によってその都度変化するものになります

これが検索結果がランキング形式になっている理由、検索した人の意図によって毎回違う提案をするためのしくみです。

検索者が意図しているものを、極力クッションを挟まずにダイレクトで渡せる仕組みを作るのが検索エンジンの最終目的であり存在理由です。

そうした事情を理解した上でSEO、つまり検索エンジン最適化を行うことを大雑把にイメージするなら、サイト内に存在する全てのページをランディングページにしてしまう作業と表現できます。

ECサイトは特にこの傾向が顕著です(末端に置かれる個別の商品ページへ検索からの流入を誘導するため)が、ブログにも同じことがいえます(末端の記事ページに検索流入が発生するため)。ただしブログは古くなった記事(ページ)に継続的な流入を期待しない場合も多く、ECと運用形態は異なります。

ページへの評価、その影響で変動する検索順位はあくまでも結果でありオマケのようなもの。SEOに分類されるほとんどの作業は結果に直結せず、「過程」を調整するものです。

このためSEOは未来予測を立てることができず、成果の計測もかなり曖昧になります。

施策を打ち出しても成果が出る(=順位が変動する)までに長い時間を要するため、本当にその施策が当たったのか、他の要因(トレンドやインフルエンサーによる影響、季節の変化など)なのかの区別がつけにくいということです。

だからこそSEOに対する認識は正しく持つことが重要です。

SEOとはサイトを健康にするメンテナンスのような作業

SEOを「検索順位を上げる」、プラスの影響があるものと誤解したままでは、金銭の絡む業務契約が発生しにくいでしょう。成果が読めないわけですからね。

しかし今回説明したように、SEOとは「マイナスを取り去って0に戻す作業」です。言い方を変えれば「質の高いメンテナンス」とも表現できるかと思います。

方法はいっぱいあります。どこから手を付けるかは、そのサイトやページにとって何がマイナスにはたらいているかを把握してから決めることです。

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