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アクセス解析の最初の一歩。どこから来て、どこに行く?

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Googleアナリティクスでサイトの改善箇所を洗い出す方法

アクセス解析は闇雲にやっても正解に辿り着けません。

それは、解析したデータを使って予測するものが「人間の行動・活動」になるからです。この人は次に何をするのかを完璧に予測することは神ならぬ人間には不可能です。

それでも「こういう人はこういう時こういうことをするだろう」というパターンを見出すことは可能です。これを判断する時、必要になるのは根拠です。

今回は根拠の見つけ方の一端をご紹介します。

サイトやページを訪れる人の傾向を把握しよう

ウェブアクセス解析の入口
まずは自サイトを訪問してくれる人がよく使う経路を大雑把に把握します。

使用するツールはGoogleアナリティクス。

訪問者がどこから来たかを突き止める方法

Googleアナリティクスのチャネルレポート

「集客」→「すべてのトラフィック」→「チャネル」と進みます。

ここでわかるのは、サイトを訪問した人が利用した手段です。

  • 自然検索経由なのか(Organic Search)
  • 広告なのか(Paid Search)
  • SNS経由なのか(Sosial)
  • Email経由なのか(Email)
  • どこか他のサイトなどからリンクを辿って来たのか(Referral)
  • ブックマークやURLベタ打ちなど、参照元が無いケース(Direct)

これによって、サイトへの訪問者が主にどのチャネルを利用しているのかがわかります。

ブログであればOrganic Search、ECサイトであればPaid Search、WebアプリであればRefferalやDirectなど、運用形態でもある程度の法則性はあると思います。ただ、そうした大きな流れは一旦おいといて、自身が所有するサイトはどのような傾向なのかは掴んでおきましょう。

期間を指定して流入数の推移を計測する

Googleアナリティクスの表示管設定

計測する時は期間を指定します。月の部分(1月とか2月とか)をクリックすれば1ヶ月間を一気に指定できます。

Googleアナリティクスの推移グラフ

期間を指定すると、その下に1日ごとの推移が折れ線グラフで表示されます。

どの指標の推移を見るかは確認したほうが良いですよ。特にGoogleアナリティクスの設定でユーザー指標がONになっていると、このキャプチャのようにデフォルトで表示される指標はセッションではなくユーザー数になります。

半年間とか1年間とか長めの期間を見る時は月単位にするのも良いと思います。

数値でなく円グラフで視覚的に比較してみる

Googleアナリティクスのチャネルレポートを円グラフで見る

グラフの下、チャネル名などが表示された表の右端から円グラフのマークを選ぶと、視覚的にとてもわかりやすい比較ができます。

集計期間内でどのチャネルから何割くらいのアクセスがあるのかを調べたい時に有効です。

期間を比較して割合が変化する傾向を掴む

Googleアナリティクスで期間を比較する

さらに「比較」をクリックすると、2つの期間を指定できます。前月比、前年同月比なども比較的簡単に求められます。

ただ、同月比でない場合は1ヶ月の長さが異なるので注意しましょう。28日間の月と31日間の月を比べればある程度差が出るのは当たり前です。

Googleアナリティクスで期間を指定すると2色のグラフが表示される

期間の指定地に表示されていた色がそのまま折れ線グラフに反映されます。

Googleアナリティクスで指標の数値を比較する

数値も集計期間ごとに表示されます。

これらの方法で流入数や傾向を把握したら、次になぜ変化したのかを考えます

たとえばブログの場合、先月と先々月で投稿した回数はどれくらい差があるのか、コメント数やSNSシェア数にどれくらい差があるのか、投稿しなかった期間は平均でどのくらいか、最長どのくらいか、投稿した記事の分量や情報の鮮度、貴重さなどにどういった差があるのか、またその期間に世の中で何が起きたのか……などなど、いろいろな観点から仮説をたてて考えてみましょう。

それらの変化量を数値の差と照らし合わせて、納得できない部分を見つけ出します。投稿頻度が増えているのにOrganicからの流入が減っているとしたら、その理由はどこにあるでしょうか?

リンクが見つけにくかった?ページが正常に開けなかった?説明不足で望んていた情報を見つけ出せなかった?ここでも様々な角度から仮説をたてます。

仮にページに対する満足度が低く、リピート(再訪問)されないことが原因だとした場合、それを調べるのに使える指標を1つご紹介します。

訪問したけどそのまま帰っちゃう場所はないか?

Googleアナリティクスの行動指標

デフォルトでは表の中ほどに「行動」というセクションがあるはずです。

ここに並んだ「直帰率」をチャネルごとにチェックします。

ここで大切なのは、「どのチャネルを何%以下にすべきか」と個別に見ることではなく、「このチャネルの数値がこっちのチャネルの数値とどれくらい違うか」を見ることです。

たとえばOrganic経由の流入とSocial経由の流入を比べて、Organicの直帰率が85%、Socialの直帰率が95%だったとします。その10%の差はどこにあるのか?を調べることが非常に重要になります

なお、各指標の定義は以下のようになります。

指標名 意味
直帰率 ランディング(=1ページ目に訪問)し、そのまま他のページに遷移せずサイトから離脱したセッションの割合。
ページ/セッション 集計期間内のセッションが平均で1セッションあたり何ページ見たかを表しています。
平均セッション時間 集計期間内のセッションで、1回のセッションがどれくらいの間継続したか。ただし後述する理由によりあまり使わない。

多くの場合、気にするのは「直帰率」だけで大丈夫です。それ以上深掘りする際はこの指標だけでは足りないので、他のデータと照らし合わせることになるでしょう。

では仮に、Organicの直帰率が75%、Socialの直帰率が95%だったとします。

この場合思いつくこととしては、メインで使っているSNSがTwitterの場合、投稿から時間が経って投稿が埋もれてしまい再訪問できなくなった可能性が高いと思います。しかしランディング時にページをブックマークしていれば今度はDirect経由で来ているかもしれませんし、ページタイトルやキーワードを覚えていればOrganic経由で来ているかもしれません。

そして再訪問時に興味あるリンクを見つけ2ページ以上閲覧していれば、Socialの直帰率が高くなるのは納得かと思われます。もちろんこれは考え方の1つに過ぎませんし、セッションの定義にも左右されるため自分のサイトの運用方法と照らし合わせて考えてくださいね。

なお3つの指標のうち「平均セッション時間」だけは要注意です。簡単にいうと、ここに書かれている時間を鵜呑みにしてはいけません。

平均セッション時間の算出方法は次のようになります。

  • 最初のページ(LP)に訪問したタイミングから、最後のページ(離脱が発生したページ)に訪問したタイミングまでの時間

Googleアナリティクスのヘルプでは、(イベントトラッキングを行っていない場合)「最後のページでの最初のヒットの時間 - 最初のページでの最初のヒット」と表現されています。

このタイミングで計測タグが発火しているからしょうがないのですが、平均セッション時間を算出する際、「離脱したタイミング」は使用されていません。

つまり平均セッション時間には「最後のページに滞在した時間」が含まれないことになります。複数のページを辿り、最後のページをじっくり読んで満足して帰ったとしたら、この時間は全くあてにならないことになります。

また、1ページしか見ないで離脱した、いわゆる「直帰」の場合、「最後のページに訪問した」ことを計測できないため、セッション時間は「0秒」となります。

さらに付け加えると、ページの目的や運用方法次第で直帰率は大きく変化しますし、一概に「直帰率は低いほうが良い」とは言い切れないため、平均セッション時間が短いからといって即座に改善対象と断定することはできません。

たとえば直帰した理由が「そのページに含まれる情報だけで満足した」ことだったとしたら、直帰率を下げる行為は訪問者の満足度を低下させることに繋がってしまいますからね。

どうしても時間を調べたい場合、たとえばセカンダリディメンションで小分けにしてからCSVかExcel形式でエクスポートし、関数などを使って中央値や最頻値を求める等の工夫が必要です。

最適化が必要な箇所は見つかりましたか?

Googleアナリティクスでサイトの改善箇所を洗い出す方法

というわけで、ここまででひとまず「最適化を行うべきチャネル」と「行うべき理由」は見つけることができるはずです。

割合の高いチャネルを重要視して更に伸ばすか、割合の低いチャネルを補うかを判断するのはあなた自身です。

どのチャネルを最適化するか決まったら、次はそのチャネルを使ってどのページに訪問したのかを割り出します。ここでようやく「どのページに改善が必要か」にたどり着けるわけですが、これは次回ご紹介します。

なお、この作業だけに限らず、ウェブやデータの解析で最も大切なのは相対評価」を理解することです。絶対値は信頼できるイメージが強いと思いますが、思い切って忘れちゃいましょう。

ちなみに相対評価とは、2つ以上を比較して違いを見極めることです。直帰率が95%だったからといって「これは良いのか?悪いのか?悪いなら何%を目指せばいいんだ?」と評価値1個だけを呆然と眺めるのではなく、他の経路の直帰率と比て「こっちとこっちで何が違うんだ?」を追求することが何よりも大切になります。

最後に1つ補足として、最適化対象がOrganic Searchの場合のみ、最適化する作業をSEOと呼びます。他のチャネルは検索エンジンではないため(あくまでも定義上は)SEOとば呼びませんからね。一応。

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