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Google検索にアルバイト、転職、正社員、派遣といった様々な形式の求人情報を紐付ける「Google求人情報(Googleしごと検索/Google for Jobs)」のガイドラインに少し変化があった気がします。
求人情報であることを検索エンジンに示す構造化データのプロパティのひとつに「validThrough」というのがあるんですが、これがガイドラインの「必須項目」の中に含まれていました。
先週くらいまでvalidThroughって「推奨」じゃありませんでしたっけ?
validThroughとは
「validThrough(ヴァリッドスルー)」と読むはずです。
これは、掲載している求人情報の掲載期限(有効期限)を示すためのプロパティで、平たくいうと「募集終了」をGoogleに通知するために必要な要素です。
JSON-LDによるマークアップの場合、
"validThrough": "2019-05-18T00:00"
が入っているページは、2019年5月18日の0時0分に募集を終了します。
もうちょっと具体的にいうと、このタイミングでGoogleの求人情報セクション(JobPack)に出現しなくなる(はず)です。
Google求人情報(JobPack)とは
こちらがGoogleの求人情報セクションです。
「転職」「バイト」「派遣」「求人」「正社員」「仕事」など、関連性の高いキーワードで検索を行うと検索結果に出現することがあります。
求人サイトに頼らずとも、Google検索から直接キーワードで職を探せるのはなかなか便利なものなので、各社ともここに案件を表示するために構造化データを使っています。
というのも、Google求人情報セクションにページを表示させるためには、JobPosting構造化マークアップが必須だからです。
逆にいうとマークアップがないページは求人情報セクションには出現しません。
で、一度出現させたら後は放置してて良いのかというと、そうではありません。
募集が終了した案件、応募したくてもできない案件がずっと残り続けることは望ましくないため、終了した場合は速やかに求人情報セクションから削除するよう求めています。
これを怠ると手動対策の対象となる可能性がある、とガイドラインにも書かれています。
またちょっと話が逸れますが、直近ではだいぶ収まってきたと感じていますが3月中旬ごろまでJobPostingマークアップのガイドライン違反が横行しており、通報が増えているといった噂もありましたので、ガイドラインにはしっかり準拠することをおすすめします。
validThroughは必須ではない
もう一度この画像を使います。
よく読むとわかりますが、validThroughはガイドラインの中で必須項目として記載されていますが、必須ではありません。
validThroughの欄には2つの注釈が入っており、
注: これは、求人情報に有効期限がある場合に必須のプロパティです。
というものが1つ目。
求人情報に有効期限がない場合や、求人情報がいつ期限切れになるかがわからない場合は、このプロパティを指定しないでください。
というものが2つ目です。
これが何を意味するのかというと、一年を通してずっと募集しているポジションや、募集段階では終了日が決まっていない場合はvalidThroughを入れなくても良い、ただし、終了日が決まっている場合はvalidThroughを入れるということです。
たとえば、「○月○日開催予定のライブ会場設営のバイト!○日まで募集」などであれば終了日が明確に決まっているため、validThroughを入れやすいでしょう。
実際に構造化データテストツールにかけてみると、validThroughが入っていない場合は警告が入るものの、「推奨フィールドです」と書かれています。
またJobPostingマークアップを自社サイト内のページに入れている場合、Search Consoleに「求人情報」セクションが出現し、パフォーマンスをチェックできるのですが、そこでもvalidThroughは(少なくとも現時点では)「推奨」として警告されるに留まっており、入っていなくてもエラーにはなりません。
そもそも募集終了を伝える方法は他にもある
もう一度この画像を使います。
検索エンジンに求人ページの募集終了を伝える方法は、大きく3つあります。
- validThroughプロパティを追加し、掲載期限を設ける
- 募集終了した案件ページはただちに削除する
- 募集終了した案件ページからJobPostingの構造化データを削除する
そもそもページがなければ検索結果に出しようがないですし、先程触れた通り求人情報セクションに出現させるためにはJobPostingの構造化データが必須なのですから、構造化データを外してしまえば出現しなくなる、という逆の理屈も成り立つわけです。
でも、求人ポータルサイトなどが毎日1個ずつ案件をチェックしてページや構造化データをチマチマ消すなんて現実的じゃないですよね。
その点validThroughによって予め期限を決めておけば、自動的に掲載が終わるため効率が良いことになります。
ただ、サイトのつくりによっては、たとえばCMSを使用して構造化データを一元管理している場合などは、募集終了フラグを立てたページから構造化データを削除するといった方法で対応することもあるようです。
とにかくどんな方法でもいいので、募集が終了した案件を求人情報検索にヒットさせないようにすること。ここが肝要です。
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